ちりめんじゃこの命

仮想のアドレナリン

『鳥貴族公式アプリ』でレモンサワー1000杯に挑戦しよう!

皆さん、こんにちは!

 

突然ですが、皆さんは『鳥貴族公式アプリ』をご存じでしょうか?

torikizoku.co.jp

 

『鳥貴族公式アプリ』とは、鳥貴族のマスコットキャラであるトリッキーを育てたり、ガチャを回して遊ぶことができる、とっても楽しいアプリです。

なんと、ガチャではオトクな割引きクーポンが手に入ることも……?!

まさに鳥貴族ファンならインストールすべきアプリと言えるでしょう!

 

ガチャを効率的に回すためには「クエスト」をクリアすることが重要です。

クエストの内容は「来店する」「友人にアプリを紹介する」「特定のメニューを注文する」など、様々あります! ぜひクリアしやすいクエストから挑戦してくださいね。

 

今回はその中でも「最上位」とされている「レモンサワークエスト」を攻略するためのお役立ち情報をお届けします!

 

 


私は鳥貴族が大好きである。

ひとりの貴族として、絶対にこのクエストを達成せねば。

絶対に。絶対に成し遂げなければならないのである。絶対。絶対。

 

 

 

  • 「レモンサワークエスト」の達成条件は「レモンサワーを1,000杯注文する」こと! 報酬は1,000ポイントです! なんとガチャ10回分!
  • 1,000杯なんて多すぎる……と思ったアナタ、ご安心ください。このクエストは期限がありません! 気長に挑戦しましょう。
  • 食べ飲みした量はグループ合算となるため、お友達とワイワイ楽しみながら挑戦することで効率的に攻略できます!
  • 対象のレモンサワーは「こだわり酒場のレモンサワー」「優しいレモンサワー」「メガレモンサワー」と種類豊富! 3種合計で1,000杯飲めばクエスト達成です!
  • アルコール度数は「優しいレモンサワー」が一番少なく、ドリンク量は「こだわり酒場のレモンサワー」が一番少なくなっています。無理なく好きなサワーで挑戦しましょう!
  • 鳥貴族は全品360円(税込)*1と、お客様第一の安心価格! レモンサワー1,000杯は36万円(税込)と、大変リーズナブルになっています!
  • 1年を52週とした場合、達成までの期間はおおよそ下記の通りです。1人でも、何人でも達成可能となっています!
    • 1人で週1回欠かさず5杯のレモンサワーを飲めば、4年程度で達成!
    • 4人で週1回欠かさず1人5杯のレモンサワーを飲めば、1年程度で達成!
    • 10人で週1回欠かさず1人5杯のレモンサワーを飲めば、5か月程度で達成!

 

いかがでしたでしょうか?

ちなみに、友達1名にアプリを紹介するごとに100ポイント、来店ごとに50ポイントをゲットすることができます。

 

ぜひ皆さんも『鳥貴族公式アプリ』をインストールして、レモンサワー1,000杯に挑戦しよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つ~訳で! 今日も1000杯目指してカンパ~イ!!」

 

某月某日。

今日も職場近くの鳥貴族で、同僚たちと酒を酌み交わす。

俺の掛け声と共に、皆が「こだわり酒場のレモンサワー」の注がれたタンブラーを高々と掲げた。

「A、クエストどれくらい進んでる?」

同期に促され『鳥貴族公式アプリ』を開く。「【最上級】レモンサワークエスト」の達成度は、見たところ9割は超えていた。

このクエスト、達成度が数字で表示されないため少々不便に感じるが、飲んだ数だけメーターがどんどん溜まっていくので、それを見るだけでも先に進んでいる実感が湧いて気分が良い。

「おぉ、ゴールが見えてきたなぁ」

「ここまで来たらもう余裕ですね!」

先輩さんや後輩くんも嬉しそうにしている。俺も思わず口元が緩んでいた。

 

大規模プロジェクトに着任してもうすぐ1年が経つ。

日々忙殺される中、気心の知れた仲間たちと仕事帰りに鳥貴族で一杯引っかけることが、今は唯一の癒しとなっている。

着任の頃に偶然インターネットで知った『鳥貴族公式アプリ』で始めたこのクエストも、プロジェクトの進行と共に歩みを重ね、もうすぐクリアが見えてきた。

 

「ほんっと~にみんなのおかげですよ~! ありがとう! もう一杯!!」

 

1,000杯なんて、俺だけでは到底無理な量だった。

それもこれも、鳥貴族に来る度に「1人x杯がノルマだ」と我儘を言う俺に付き合ってくれる3人のおかげだ。本当に感謝しきりである。

 

「よ~し! 今日もガンガン飲むぞ~~~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも夢に出るのは、やや歪な形をした、手のひらサイズの球体の群れ。

辺りが暗いためはっきりとは見えないが、目線程度の高さを浮遊している大量のそれに、俺は囲まれている。

身体は酷く重く、その場を動くことが出来ない。

いつもいつも、ただそれだけの夢。

 

ただ、最近になって、少しずつ変化に気が付き始めた。

夢を見る度に球体の数が増えていること。

そして、夢の中の俺の身体が徐々に軽くなっていること。

だがいつまで経っても俺はその場から動けずにいる。

最初は身体が重いせいかと思っていたが、そうではない。

もうここから動かなくて良いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの夢を見た日の目覚めは最悪だ。

頭はトンカチで何度も殴られたのかと思うほど痛い。

身体はガチガチに強張っていて動かしにくく、ただただ手足ばかりが震えている。

口の中はカラカラで、焦点も暫くは定まらない。

 

ここ最近ずっとこうだ。

原因は判らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう。週明けから始業ギリギリ出社だぞ? 顔色も悪いし……」

「Aさん、めちゃくちゃグロッキーですよ?」

会社に到着して自席に向かう途中、同期と後輩くんに声を掛けられた。

「おう、おはよ、2人とも…………あ~、ちょっと張り切り過ぎちゃったかな~……」

適当に返事をしながら、ふと昨晩のことを思い出す。

正直何も思い出せないが2人とも俺と同じだけの酒量を浴びているはずなのに、随分と爽やかな様子だ。

「2人は元気だな~、羨ましいよまったく……」

俺は大きく伸びをしてから、道中のコンビニで購入したエナジードリンクを開けてグイッと呷った。

「そんなもんばっかり飲んでると、身体壊すぞ?」

「だいじょ~ぶ、1000杯に比べりゃ大したことね~よ」

「? まぁ、あんまり無理するなよ? 今日、時間が合いそうなら久々にランチに行こうぜ」

「おぉ~」

会議室の方向に消えていく2人を目で見送り、俺は再び大きく伸びをした。

さぁて、今日も頑張るか。

 

 

 

 

 

絶対に。絶対に成し遂げなければならないのである。絶対。絶対。

 

 

 

 

 

「Aくん!」

後ろから響く先輩さんの声でハッとなる。いかんいかん。すっかりぼんやりしていたようだ。

オフィスの窓を見やると、どうやら日はとっくに沈んでいるようだった。

「あぁ、すみません……」

「何だか疲れてるようだなぁ。Aくんの頑張りもあって最近はプロジェクトも落ち着いてきたし、来週にでも休みを取ったらどうだ?」

「あぁ……お心遣いありがとうございます……………………そんなことより、今晩もどうですか? 鳥貴族」

「ん? ……いや、すまんなぁ、私は遠慮しておくよ」

「あぁ、そうなんすね、じゃぁ……」

「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つ~訳で! 今日も1000杯目指してカンパ~イ!!」

 

某月某日。

今日も鳥貴族で、酒を煽る。

俺は掛け声と共に、「こだわり酒場のレモンサワー」の注がれたタンブラーを高々と掲げた。

「クエストどれくらい進んでる?」

何かに促され『鳥貴族公式アプリ』を開く。「【最上級】レモンサワークエスト」の達成度は、見たところとっくに超えていた。

このクエスト、達成度が数字で表示されないため少々不便に感じるが、飲んだ数だけメーターがどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん溜まっていくので、それを見るだけでも先に進んでいる実感が湧いて気分が良い。

「おぉ、ゴールを超えてきたなぁ」

「ここまで来たらもう終わりですね!」

何だか知らないが。俺も思わず口元が緩んでいた。

 

終わってもうすぐxxxxが経つ。

日々、鳥貴族で一杯引っかけることが、今は唯一の癒しとなっている。

偶然インターネットで知った『鳥貴族公式アプリ』で始めたこのクエストも、もうクリアなどどうでも良くなってきた。

 

「ほんっと~にみんなのおかげですよ~! ありがとう! もう一杯!!」

 

1,000杯なんて、俺だけでは到底無理な量だったはずだ。

それもこれも、鳥貴族に来る度に「毎日xxxxxxxx杯がノルマだ」と自分に言い聞かせてきた俺のおかげだ。本当に感謝しきりである。

 

「よ~し! 今日もガンガン飲むぞ~~~!」

 

絶対に。絶対に成し遂げなければならないのである。絶対。絶対。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無数に広がる、やや歪な形をした、手のひらサイズの球体の群れ。

あれもこれも、全部、全部が黄色い。少し、檸檬にも似ている。

気が付けば俺の身体は宙に浮き、球体の群れを見下ろしていた。

身体がとても軽い。このままどこまでも飛んで行けそうだ。

 

俺には羽が生えていた。

そうか、やっと産まれたんだ俺。

 

俺がトリッキーなんだ。

 

 

 

 

著者:もりそば

将来の夢はカレーパン。

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