ちりめんじゃこの命

仮想のアドレナリン

たまに取り出せる褒め 身内版

 

 当ブログ編集メンバーに「たまに取り出せる褒めを教えて」というテーマで、エピソードを募集しました。

 

 

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 大学の頃、とあるゼミで、4年生が一人ずつプレゼン発表をする日に、1年生である私がまぎれこんでプレゼンをすることになっていた。友人である先輩がプレゼンを終えて客席に戻ってきて「ハァー、オレのプレゼン全然ウケなかった。皆のプレゼンはちゃんと面白くてすごい」と落ち込んでいたので、何かアドバイスしようと思って「先輩、面白くないこともテンポよく言えば面白くなりますし、面白いこともゆっくり言ったら面白くなくなると思うんですよ。ラッスンゴレライゆっくり言ってみてくださいよ、何も面白くないですよ」と激烈に早口で言ったら、私の発言を盗み聞きしていた周囲の4年生たちがドッと吹きだしたので、「あれ? ウチってちょっとオモロいん?」と思った。

 厳密には褒めではないのだけど、たまに思い出しては「大丈夫、ウチってオモロいから」と再確認している。

 

 

 

 

 小学生の時何かの人の講演に感謝の手紙を書くみたいなことがあって、提出した数日後に保健の先生が「てんさん!この前のあなたの手紙すごく良かったよ!ほかの先生たちも褒めてた!」ってわざわざ声をかけてくれた。

 

 

 

 

 僕はラッパーをやっていて、友達のラッパーと毎年年末に一曲書いて発表する習慣があった。あるとき、「今年はBPM125で作ってみました」とビートが送られてきたので、いつも通りデモ音源と仮MIXを作って送り返したところ、「ありがとうございます!このテンポハメるのめちゃくちゃ上手いですね!!!!!!」と言われた。今までその褒められ方をしたことがなかったので、たまに取り出しては、「僕はBPM125に乗るのが上手い」とニヤニヤしている。

 

 

 

 

高校生のとき、部活の後輩がかなり柔らかく独特な言葉遣いをしていたので「(後輩)くんの言葉選び好きだなあ」と笑いながら言っていたら、横から当時好きだった先輩にボソッと「僕はたるさんの言葉選びもかなり好きだけどね」と言われたこと。そのあと普通にフラれた!

 

 

 

 

 学生時代、就職に役立つかと思い、とある資格を取ることにした。資格を取るためには数日間大学を離れて実習を受けないといけないんだけど、自分の指導担当がどうやらめちゃくちゃ仕事ができる人で、そして、めちゃくちゃ厳しい人だと噂で聞いた。詳細は伏せるが、実際噂通りの厳しい方だった。実習中、毎日5回ぐらいは何かしらをやらかして叱られた。ただ仕事に対して真面目な方で、勉強になることがとても多かった。

 自分は耳から聞いたことを理解するのが難しいときがあり、人から教えられたことを行動に移すのに時間がかかることが何回かあった。自分のコンプレックスの一つだった。実習中も理解するのに時間がかかることが数回あり、指導担当の方に何回も聞き直していた。指導担当は、「大丈夫か?」と言いつつも、その都度言葉を変えて説明してくれた。

 ある日、毎日提出する必要がある実習記録に、指導担当から「貴方は納得できたら誰よりもスムーズに動ける人だから、遠慮せずに何回も聞いてください」とコメントがあった。自分の気にしていた部分に対して、柔らかいコメントを書いてくれたことが嬉しかった。実習最終日には、「実習生として、貴方の姿勢や成長は100点でした」とコメントをくれた。現在、この実習で取った資格を活かした仕事には就いていないが、今でも何かで自信を無くしかけたときに、実習記録を読み返している。

 

 

 

 

本家: